異彩の作り手ゆえ: 大地を揺るがす人形を造った。
優れた遣い手ゆえ: 海すら割る人形を操った。
一つ目の人形とは: 優美な館そのもの。
二つ目の人形とは: 荘厳な砦そのもの。
三つ目の人形とは: 壮麗な城そのもの。
人形師として、生み出す人形に制約などない。
そもそも人型に拘る必要もない。無駄に数を用意する必要もない。型に嵌めることなど愚かな事。
求められることは汎ゆる敵を踏破する能力。
だから、館そのものを人形にした。
だから、砦そのものを人形にした。
だから、城そのものを人形にした。
そうして造られた三体の人形は空を隠すほどの巨大さを有し、塞ぐ城壁を吹き飛ばし、迫る軍勢を壊し尽くし、大地を踏み潰した。