ただ正確に弓を射る事のみを極めた弓術家。 しっかりと地面を踏み締めて立ち、無駄な力を入れず弓を引く。 射る場所のみを見つめ、他の情報は全て閉じる。 肉体のブレがなくなった瞬間、弓を放ち、残心をする。 一連の動作を迷わず確信を持って繰り返す。 自分がたどり着いた弓術の極み。 そこに個としての意味は必要なく、ただの『弓術家』として存在するのみ。 自分が見ているのは自身のみで完結された世界だ。