三十代半ばの男: 用心深くも時には大胆。車内は禁煙を遵守
仕事は運転手: 金さえ払えば契約は守る
衣服はラフなもの: 掛けられた眼鏡越しでも判る強面の顔立ち
恐れは置いてきた: ハンドルさえあれば何でも乗り回す
この男に頼むなら: それは相応に重要な事柄なのだろう
さて、何を何処まで運ぼうか。
依頼人を送り届ける。荷物を運ぶ。仲間を回収する。
それだけだ。だが彼の運転する車は捕まらない。
狭い路地を抜け、階段を降り、横転した車両の隙間を抜け、時には壁すら利用する。
車両の性能は関係ない。
バイクでも装甲車両でも変わらない。
男が握ったハンドルは、目的地へ辿り着くための最適解を選び続ける。
彼が運転する限り、追跡は困難であり、逃走も困難になる。
「乗れ」