あだ名:紗奈ちゃん、紗奈たん ★スペシャルページ★ かつてある町に 小さな女の子がいました 女の子はとても明るい子で お友達と一緒に暮らしていました 女の子の友達はたくさんのおもちゃでした その中でも特に気に入っていたのが 茶色くて小さなテディベアの お人形さんでした 女の子はそのテディベアを「くまさん」と 名づけて一緒に遊んでいました そんなあるとき女の子は 夜にさみしくなって泣いてしまいます それは女の子のお友達が おもちゃだから お友達は動くことができない それを知った女の子は悲しくなりました 「どうして…どうして動かないの…?」 女の子の返事に答えられないお友達 そんな時女の子はあるものを 引き出しから取りました それはママからのプレゼントである 特別なペンダントでした 女の子はそれを首にかけて お友達へと向かいます するとお友達は感情をもって 動きはじめたのです! そしてお友達は女の子のことを 抱きしめました 「ありがとう、きみは僕たちのご主人様だよね?魂を授けてくれてありがとう。」 そうお友達が言うと 女の子に笑顔がもどりました そして女の子とお友達は 楽しい時間を過ごすことになりました ―――― ある時にお友達と女の子は お出かけをしました たくさんのお友達と共に歩く女の子 みんななかよしに歩いていきます そして近くの公園でみんなは ピクニックをしました 女の子はとてもはしゃぎながら喜びました それを見たお友達も喜びます でもはしゃいでいると お腹が空きました 「お腹がぺこぺこだね」 「うん、そろそろお昼ごはん食べよっか!」 「いいね!」 女の子は朝に作ったサンドイッチを 出してお友達と食べました みんなで食べるサンドイッチは 最高においしいものでした たまごにマヨネーズ ハムにレタスなど 様々なサンドイッチを 食べました。 「おいしい!」 「そうだね!」 女の子はとても楽しそうに こう言いました。 「またやりたいな。」 女の子はまたこうしてお友達と ピクニックがしたいと そう感じたのです ―――― 女の子はある日パパから もらったクレヨンで お友達とお絵かきをしました 「何を描く?」 「やっぱりこれかな!」 女の子は画用紙にパパとママの絵を 描きました そしてその後に… 「これは僕たちの絵?」 「うん!」 そこは色とりどりの絵でした なんとお友達と女の子の楽しい日々 それを表したものだったのです! お友達は喜んで 女の子と一緒に絵を描きます そしてできたのは女の子の絵でした お友達は小さくも 立派な絵を描いたのです! 「すごい!これわたしだよね?とっても上手だね!」 「ありがとう!ほめられてうれしいよ〜!」 そうして女の子とお友達はもっと 絵を描いていきました ですがお友達も女の子も 楽しく描いていくうちに ねむくなっていきました そしてふとした時に みんなはねむりについたのです お日さまの光に照らされながら すやすやとねむる女の子とお友達 それはとても すてきなものでした ―――― ある日にお友達と女の子は お菓子を作りました 作るものはクッキー 女の子もお友達も作り方が分かりません 「どうしたらいいかな…」 「レシピとかあればいいんだけど…」 「そうだ…!ママのレシピ本があったはず!」 女の子はママの大事にしまっていた レシピの本に気づいて 見つけることにしました 「あった〜!」 「よかった、これでクッキー作れるね!」 女の子はママのレシピの本を見つけて それをお友達と共に見て お菓子を作ることにしたのです レシピに書いてあるとおりに 慎重にそれでも楽しそうに作る女の子 そしてそれを小さいながらも 手助けするお友達 女の子とお友達の協力は あっという間にお菓子を 作り上げるほどでした 女の子とお友達はできたクッキーを 食べました 「おいしい!」 「よかった、まるでママのクッキーみたい!」 「ママの料理ってうまいの?」 「うん!いつもママが作る料理はね、とってもおいしくてお店より好きなの!」 「そうなんだ!」 「だからママみたいになれてわたし…うれしい!」 女の子もお友達も喜びました これがきっかけで女の子は 料理もできるようになったのです! はじめてのクッキー作りは 大成功しました! ―――― 女の子はある日ふと 写真を眺めていました そこにはパパとママ そして女の子が入った写真です 女の子はその写真を見ていると なんだか悲しそうにしていました それに気づいたお友達は 女の子に声をかけます 「大丈夫?」 女の子は悲しそうにしつつも 小さくうなずきました ですが悲しそうな様子のままです するとお友達は女の子の足に 抱きつきました そして女の子もまた しゃがんでお友達に抱きつきました 「あたたかい…」 女の子は安心したのか 笑顔があふれてきました お友達は女の子が 笑顔になってくれて喜びました 「よかった、笑顔になってくれて。」 女の子はお友達に抱きつきながら 「ありがとう」 小さくも優しい声で お友達に言いました 二人のあたたかい時間は まさに特別でした そしてこれは まだまだ続くでしょう ―――― ある日の朝 女の子はお友達に約束しました 「夜、一緒にお空を見てもいい?」 お友達はもちろん賛成しました 「うん!お星さま見るの楽しみだな〜!」 女の子は喜ぶお友達を見て 笑いました 「えへへ、じゃあ今日の夜ね!」 お友達と女の子は 夜に星を見る約束をして 再び遊ぶことにしました ―――― そしてついに 夜になりました 女の子とお友達は 星空をながめました 今日は晴れていて 星空が見える日でした 女の子とお友達は星空をながめて 楽しく話をしました 「みんなはどの星が好き?」 「ぼくはあの星かな」「ぼくも!」 「そうなんだ!えへへ…わたしと一緒にだね!」 女の子とお友達は 楽しく話していました きらめく星空はまるで 女の子とお友達を歓迎しているよう ここには女の子とお友達しかいません みんなの笑顔は辺りを包みました ですが女の子はふと 悲しい顔になりました それはある二つの大きな星を 見つけた時でした 「大っきい星だね」 「うん…」 「どうしたの?」 「ううん。なんでもないよ。ママとパパは元気にしてるかなってね…」 「どういうこと?」 「ママとパパはね。お星さまになったんだ。」 「それって…」 女の子はゆっくりと 話しました 「あのね。わたしはあんまり覚えてないんだ。でもね…ある時にドライブしたの。」 「ドライブ?」 「うん。パパはね…山とか海とかいろんな場所に連れてってくれたの。いろんな場所を知ってもらいたいからって。」 「いいな〜!それでそれで…?」 「でもね、ある嵐の日のことだったの。行く前は晴れだったんだけど、行ってから急に嵐になっちゃって…それで帰らないといけなくなったんだ。」 「そうなんだ…残念だね…」 「うん…でもね。パパは前に進んだの。どうしても今日じゃないと見れないものがあるって言っててね。それで行ったんだけど…」 「うん…」 「風が強くて車が倒れそうになったの…なんとかしたんだけど…だめだったんだ。でもね、ママはわたしを守ってくれたの…だから大丈夫だったけど…」 「…」 「でもね…パパ…ママ…へんじしなくなったの…なにもいってくれないの…ママはわたしをだきしめてね…おほしさまになったの…」 女の子はとても 悲しくなりました 女の子の目は 涙で濡れていきました 星空が輝く静かな夜に聞こえるのは すすり泣く女の子の声 それはとてもつらくて 悲しいものでした 「大丈夫…?目からビー玉が落ちてるよ…?」 お友達は泣くということを知らないので 不思議に思いました でもお友達も気づいていました 女の子は今… とてもつらいということが お友達はなんども励ましました 「大丈夫だよ…!」 「だから悲しい顔しないで…!」 ですが女の子は泣くのを やめませんでした 「ママ…パパ…さみしいよ…かなしいよ…どうしてわたしをひとりにするの…?なんでよ…なんでよ…!」 女の子は叫ぶも ママもパパももういません… 女の子はうずくまりました ですがそんな女の子に一人のお友達が 声をかけました それは女の子がもっとも大好きな テディベアのお人形さんでした 「キミは一人じゃないよ。キミにはたくさんの仲間がいるよ。」 その声に女の子は反応しました 「えっ…?」 「だってキミは僕たちのご主人さまだよ。だからキミは一人じゃない!たとえ一人になったとしても…その時も僕たちが…キミのパパとママも…付いているから!」 「わたしのパパとママが…?」 そしてお友達は 本当のことを言いました 「うん、今まで言わなくてごめんね。実は僕たちはキミのパパとママが入ってるの。」 ―――― 女の子のパパとママは お星さまとなって天へと昇っていきました 天使が二人を天国へと連れて行くのです ですがパパとママは 小さな女の子を 一人にしたくありませんでした 「たった一人残して旅立つなんてイヤだ!」と そしてパパとママは 天へと連れて行く天使の手を離しました するとパパとママは女の子の ところへと戻っていきます ですが天使は このことに怒ったのでしょう パパとママを バラバラに分けてしまいました バラバラに分かれて流れ星のように 降っていくパパとママ それは美しくも どこか悲しいものでした ですがパパとママは諦めません バラバラながらも 女の子を探すために飛び続けました そして遂に 女の子を見つけました パパとママは喜びますが すでに女の子には 見えていないことに気づきました 悲しい気持ちになったパパとママ ですが「一緒にいたい」 その気持ちはまだ諦めていません そしてパパとママは決めました 女の子にプレゼントした ペンダントへと入ることを そしてパパとママはペンダントへと入り 女の子に気づかれるのを待ちました 女の子がペンダントを 手に持つことを信じて ―――― お友達は言いました 「僕たちにはパパとママがいるの。信じてはくれないかもしれない…でもね。それでも僕たちはキミの側にずっといるから!」 「ほんとに…?」 「うん、だから泣かないで!キミは一人なんかじゃない。キミには僕たちが…パパもママも付いてるから!」 女の子はその声を聞いて 自然と泣いていたのが笑顔に変わりました ママとパパはもういないけど それでもお友達の中で今も生きている 自分の新しい家族として それを知った女の子は 悲しみから抜け出せたのです! すると空から 大量の流れ星が降ってきます 女の子とお友達は手を合わせて 流れ星にお祈りしました それはパパやママがお星さまになっても 元気でいてほしいということ そしていつまでもお友達と 一緒に暮らしたい 女の子は一生懸命願いました この楽しくてすばらしい時間が いつまでも続いてほしいから ―――― 女の子とお友達は今でも 楽しく暮らしています 今は小学生になりましたが 今でもさみしいときはあるみたいです でもきっと大丈夫! だって お友達はいつまでも 女の子の側にいるから