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【悪夢】影咲 リン

俺は幼くして両親が死んだ。本当に、3歳くらいの頃だったと思う。 だから、娘を欲しがっていた親戚の家に渡されたんだ。 義理の弟と、兄。そして父母。俺を含めて5人家族らしい。 でも、俺は両親が好きじゃなかった。 …あの人達は俺に愛らしい服を着せようとする。 まるで着せ替え人形の様に、フリルやリボンばかりの服で。 口調や一人称も、無理矢理直された。 俺は本当に幼い頃から可愛いものが嫌いだった。 魔法少女やお姫様なんかより、目的の為に我を貫き通す悪が好きだった。 10歳までは、恐ろしくて逆らえなかった。 でも、それを過ぎてからだんだん反発するようになってきて。 あまり家にも帰らなくなった。 …そうなると、親も無理やり言うことを聞かせようとした。 殴ったりはされなかったけれど、他の家に色々話をされた。 …そうすると、俺に色々な視線が向けられるようになった。 『なんで親の言うことを聞かないんだ?』『親不孝の娘だな』 憤り、苛立つ視線。 『親の趣味に付き合わされるなんて』『あの子は可哀想』 憐れみ、同情する視線。 …それがどれだけ俺にとって不快だったか、計り知れない。 …ある日、両親が運転していた車が転落したらしい。 二人揃って完全に潰れていたんだとか。