-個人スキル詳細 個人スキル名「侍之誠心」 手に持つ刀の力を引き出し、パワーを個人スキルと同じ、1まで引き上げることができる能力。 見た目の変化や特殊な効果はなく、シンプルで美しい刀のまま。 斬れ味が変化することはなく、魔法や個人スキルとぶつかり合っても耐えられるようになった程度である。 ちなみに刀を複数本持ったとしても、個人スキルの恩恵を受けられるのは"一本のみ"である。そして、選ばれるのは最も魂の籠もった刀である。 持った武器が刀でなかった場合は個人スキルの効果は発揮されず、ただの剣になるだけである。 -魔物コア詳細 月下美人は人格を個で持つ魔物コア。 魔物コア「白月鬼」の下につく中で高い階級を持つ。 名前は「ヨキ」(夜姫) 性格は落ち着きのあるナルシスト。 誕生時期は白月鬼の生まれたすぐ後で長く仕えている。 人格の擬人容姿と声から性別は女性と推察。 得意武器は片手剣。 影から非常に冷たく頑丈な黒氷を生成する能力を持つ。 ただし、昼間は小さな影から小さな氷しか出せないため、実力を発揮できない。 しかし、夜間はその本領を発揮する。夜は影に包まれた状態なのでどれだけ大きな氷でも大量に生成できるためだ。 花の月下美人は別称「ナイトクイーン」と呼ばれるそうなので、夜に活躍できる子に仕上げました。 ーーー ~ゴウライが一人娘、トモエなる者~ その娘は、幼くして侍の心持ちに感銘を受け、侍として生き、侍として死ぬ事を夢に見ていた。 幾年々、鍛錬を積み重ね、その人生を強くなることに注ぎ込んだ。 それ故にその美貌、その性別にそぐわぬような刀を振るう筋力と人を斬る能力、技術をその身に宿した。 とある日、外海から現れたのは数珠丸という船。その船長なる男、マコトは実に愉快な男であった。世界についてを語るその姿をトモエは瞬き一つすることなく見つめた。 ーー その夜、トモエは父に面と向かい、申し出た。 「父上、拙はマコト殿の船に乗り、彼らと共に深き青に染まりし海を…壮大なるこの世界を……未知なる戦場を見とうございます!」 突然の申し出にゴウライは驚く。 「ほう?それは何故だ?」 「この島国に最早戦場と呼べる場所はありませぬ。拙は侍として死ぬことを望みます。」 「ふむ、良き心がけだな。」 「…ただし、条件がある。」 「どのような条件であろうと、この覚悟に勝るものはありませぬ!」 そう意気揚々と叫ぶトモエの快晴の心に、暗雲を立ち込めさせるような一言がゴウライの口から吐き出される。 「親子の契りを断つ。」 そう、それは勘当の意の表明。 トモエの動きは止まり動揺が滲み出る。 「なっ…そ、それは…?」 ゴウライの表情は真剣であった。故にその一言はトモエの心に強く、鋭く届いたのだ。 ゴウライは辛辣にも慈悲のない言葉を続ける。 「まさかその意思、このようなことで揺らぐわけではあるまいな?」 ゴウライは威圧を更に強め、耳の奥、最早脳そのものに響く声が部屋一帯を包み込む。 「し…しかし…!!」 ーー「あるまいな?」 「その意思はどうやらその程度であったようだな。生半可な意思で戦場に立つな。そのような者には、侍として死ぬことのみならず、人として死ぬことすら許されぬ。」 トモエの表情は更に曇り、混迷を極める。 その様子を見て、ゴウライは落胆の表情を見せ、深々とため息をつく。 「やはり、覚悟が足りぬな。トモエ、やはりお前は女として生きるべきだ。器量も良い、容姿も良い…お前なら…」 しかし、"女"という言葉はトモエを突き動かした。ゴウライの話を遮るようにトモエは叫ぶ。 ーー「拙は女に非ず!侍に候!」 その一言とともにトモエは脇差を手に取りその顔の鼻背に傷を付けた。 「拙は未だ見ぬ戦場に身を投じこの命を華開かせたく候!」 鼻の上部から血が噴き出ているが、トモエは覚悟を決めた表情を崩さなかった。 その面表からは暗迷の色は消え去った。 その行動、表情を見たゴウライはいつもの勢いを取り戻し、豪快な笑い声を響かせ叫ぶ。 ーー「クク…ハッハッハ!!その心意気や天晴!!」 「では、某らはこれより親子の契りを断とう。」 ーー「今この時より某らは親子に非ず。」 「…」 「対等なる仲間だ。」 ゴウライは、閑静にその言の葉を述べ、ニカッと笑みを浮かべた。その声は、その言葉は力強く頼もしくトモエに聞こえる。 トモエの顔は明光に包まれた。 「御意!!」 世界へ思いを馳せる若き侍は父…否、"仲間"とともに武士率いる船に乗り込み未知なる海へ乗り出す。 まだ見ぬ戦場に胸を高鳴らせ。