冷却と凍結、超低温の魔術を得意とする魔女。北の最果てにある一年を通して雪と氷に閉ざされる極寒の地「霜の谷」を領域とし、そこに足を踏み入れた者を氷像に変える。 先天的に魔力が冷却の属性を帯びており体温が低く、熱に弱い体質。成長して魔力が増大するごとにその体質も強まり、二次性徴を迎えるころには生き物の体温程度の熱でさえ火傷を負うほどになる。 この頃から極度の生物嫌いとなり、他の生物が存在しない極低温の極限環境に適応するため魔力を鍛え上げた。 その結果、全身の血液は液体窒素に置換され、体温は-200℃を下回った。 生き物嫌いではあるものの積極的に他者を害するタチではないのだが、その特異体質や魔力の多さを危険視する者たちから刺客を送られ、さらに何度も魔女狩りに遭いかけたことで全てに嫌気が差し、超大規模魔術で猛吹雪を召喚。一切合財を雪に閉ざし、当時住んでいた国を滅ぼした。 その後はさらに北の国へ移動。そのさらに北にある霜の谷へと居を移した。 -200℃以下の体温は空気中の水分を凍結させて霜となり、凝縮点が170℃の酸素は液化して青い液体に変わる。彼女が歩いた後には点々と、液体酸素混じりの青い霜が残り、それが二つ名『蒼霜の魔女』の由来。 そこそこ長生きしているため元の名を忘れてしまったが、あるとき谷を訪れた詩人が彼女を「凍える谷の氷の華」と表現したのを気に入り、凍谷氷華と名乗っている。