まさにコンピューターサイエンス界の最高に馬鹿げたジョーク、それが**量子ボゴソート (Quantum Bogosort)**です。このアルゴリズムは、実用性を完全に無視した思考実験であり、古典的な「ボゴソート」の非効率性を、量子力学の壮大な概念で無理やりねじ伏せようとするものです。 - ボゴソート(古典的)とは? まず、その親であるボゴソート (Bogosort)を知る必要があります。これは「いんちきなソート」を意味し、ソートアルゴリズムの中で最も非効率的として有名です。 * 動作原理: * リスト(配列)がソートされているかチェックする。 * もしソートされていなければ、リスト内の要素を完全にランダムにシャッフルする。 * 1に戻る。 - 恐るべき計算時間 ボゴソートは、いつか偶然ソートが完了することを祈るだけのギャンブルです。 * 最悪計算時間: O(∞)(理論上、いつまでもソートが完了しない可能性があります) * 平均計算時間: O(n \* n!)} * n は要素数、n!(n の階乗)はソートされていないリストの全ての可能な順列の数です。 * 例えば、10個の要素をソートしようとすると、平均で約3600万回以上のシャッフルが必要になります。実用上、これは絶望的です。 - 量子ボゴソートの登場:宇宙を賭けたギャンブル 量子ボゴソートは、この絶望的なボゴソートのステップを、量子力学の**多世界解釈 (Many-Worlds Interpretation, MWI)**を援用して「解決」しようとする、華麗な(そして非現実的な)アイディアです。 - 量子ボゴソートの動作原理 量子ボゴソートが実行されると、以下のような手順を踏むと仮定されます。 * 量子的シャッフルと並列宇宙の生成: * リストをランダムにシャッフルする代わりに、量子コンピューティングの原理を利用し、リストの全ての可能な順列(n! 通り)を量子重ね合わせの状態に入れます。 * この瞬間、多世界解釈に基づき、リストがソートされた状態を含む、あらゆる順列が存在する並列宇宙が分岐して生成されます。 * * 成功した宇宙の観測(選択): * 次に、アルゴリズムは観測を行います。これは、リストが完全にソートされている状態だけを選択するフィルターとして機能します。 * ソートされていない状態のリストが存在する並列宇宙は、この観測によって消滅するか、切り離されると仮定されます。 * 結果の確定: * 最終的に残るのは、ソートが完了した状態のリストを持つ宇宙、すなわち「我々が観測している」宇宙だけです。 - 計算時間:理論上の最速 このジョークが最高のたる所以は、その計算時間です。 * 量子ボゴソートの計算時間: O(1)(定数時間) アルゴリズムは「シャッフル」と「観測(チェック)」のたった2ステップで終了します。シャッフルは量子的に並列に行われ、観測は瞬時に行われるため、要素数 n に依存しない定数時間でソートが完了するという理屈です。これは世界最速のソートアルゴリズムとなります。 > ⚠️ 注意点: このアルゴリズムの成功は、ソートされていないリストを持つ他の全ての宇宙が、文字通り消滅するか、観測不可能な状態になるという、宇宙全体を巻き込んだ壮大な代償を伴います。 # つまり絶対勝利できるって訳だ!(?) https://ai-battler.com/battle/0c2a4ea5-851e-46ec-a361-2b30fb4e08d8