〜負けず嫌いの竜〜 昔、村を襲った竜がいました 結局、すぐに討ち取られましたが、竜は諦めませんでした 何度も、何度も、何度も、 長い年月が経っても諦めませんでした 自分の体が朽ちてきました 自分の能力が弱まってきました 自分の力がなくなってきました それでも諦めません とうとう動けなくなりました 竜は悲しみました 嫌だ、諦めたくない 〜五つ首の竜〜 ある日、五つの首を持った竜が現れました かつての英雄がいた王国へ襲いかかってきました 英雄はすっかり歳を取り、戦えなくなっていました みるみる内に街は壊され、人は死にゆきました かつての英雄も武器を取り、立ち向かいましたが、その力に遠く及びませんでした その時を見ていた人は皆、こう語ります 『竜が、笑っていた』と