夜行さんこと故首束夜行(こしゅたば やぎょう)は神様を運ぶのが仕事で、下半身は馬で首が胴から離れてる妖怪。オシラ様こと高月尾白(たかつき おしら)は裁縫と約束を司る神様である。 主人が危ない道を進もうとしてる時、それを止めるべきかそれでも従うべきか、真に忠誠を誓うならどちらを選ぶ?生前の夜行さんはただの馬だった。主人を乗せて夜道を歩いていると馬は突然立ち止まる。暗くて人間には見えないが先の方で崖が崩れていたのだ。そうとも知らず主人は馬の首を刎ねて処分し、先に進む。主人を想って止まったのに殺された馬は怨念で妖怪となり人を襲うようになった。 そこへ現れたのがオシラ様である。 オシラ様は彼女に神様を運ぶという役目を与えた。新しい生き方を得て喜んだ彼女だが、転々といろんな神様の下で働くうちにオシラ様の所へ戻ってきた。自分を拾ってくれた恩を思えば、やはりこの方の下で働きたい。それから夜行さんはオシラ様の忠実な僕として働くことになったのであった。