あらゆる障害を排除する為に開発された、殲滅戦に特化した【乙女戦機】と名付けられた人造人間。 燃えるような赤色の長髪と瞳が特徴の見目麗しい容姿の女性で、気性は炎のように前向きで明るく単純明快な事を好む性格。思ったことや感情を包み隠さずに表現したがる傾向がある。 一見するとただの人間にしか見えないが、無骨なフォルムの大きな四肢がそれを否定する。彼女の身体は全て■■■■■が製造したパーツで構成されている。特徴的な赤色の頭髪は彼女の人格AIが自身が発した熱で狂わないようにする為の放熱パーツであり、その他にも耐熱装甲肌や人工筋肉、特殊合金製骨格フレーム等、肉体の全てが戦闘の為に設計された戦闘マシンなのだ。 特に重要となるのは彼女の胸の中心に搭載された、人間の体に収まるサイズで無尽蔵の膨大な熱量を生産する機関【赤く燃え滾る炉心】。これにより活動エネルギーと標的を殲滅する攻撃エネルギーの両方を賄うことが可能で、炉心が稼働する限り戦闘し続けることができる。 炉心から生産された熱量は彼女の象徴となる無骨なフォルムの四肢、義肢型専用武装【軻遇突智】に送り込まれることで火炎として変換され、敵を灼熱地獄に誘う。掌等からの火炎の噴出による火炎放射の他、推進力として利用することで格闘攻撃や高速移動を行うことが可能。 またオーバーヒートを避ける為の廃熱機能を使った膨大な熱量の放出により、周囲を灼熱の熱波で凪払って敵を殲滅したり、攻撃を熱で歪んだ空間で焼却して防ぐことも可能。このように【軻遇突智】は明確に火力に特化した武装ではあるが、機転を利かせることでいくらでも状況に対応できるポテンシャルを秘めた武装なのだ。 ここまで語った時点でも十分に強力な戦闘マシンとしての説明にはなったが、彼女の真価は炉心が長時間戦闘の為に稼働した状態にある。 炉心が稼働し続けることにより徐々に炉心熱量は臨界点に到達、【軻遇突智】が吐き出す炎は極めて温度が高く危険な蒼炎に変化し、彼女の頭髪と瞳は放出される高熱に対応する為にまるで【軻遇突智】に呼応するかのように青く染まり出す。