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当事者

 目を見開く、両腕を欠損した少女の姿が視界に映る。  「あぁ、これかい?、どうも昔はヤンチャだったもんでね、今じゃあこの様さ」  そう、慣れた口ぶりで少女は語る。  「その当時、私は強かった……いや、自分が強いとばかり思っていた、と言う方が正しいか……」  悲壮的な表情、しかし視線が私の方に向いたかと思うと少女は名乗った。  「私は当事者、ただの当事者さ」  少女は笑った、そして無き両腕を奮って私を見送った。  また、いつかどこかで会えるだろうか……?  私は、そんな当事を振り返ってこう呟いた。  "お久しぶりです、またお会いできましたね!"  その言葉に、少女は笑った___。