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全属性魔法使い 【ララナ】

ララナは全属性を使える魔法使いだ ララナは魔法学園で研究し、複数の魔法を同時に発動する技術を研究した しかしララナの研究は上手くは進まなかった 先生たちは皆馬鹿にした 「口は2つないぞ」とか 「魔法に勉強を1年生からやり直したほうがいい」 といったように 図書館の先生だけは真剣に話を聞いてくれた 「そんな事ができたら便利ねえ....」 ララナは研究のため魔法迷宮に行きたいと校長に進言する 魔法迷宮には先生の同行が必須だ しかし先生たちに心底バカにされているララナといっしょに行ってくれる先生も生徒も居なかった そうして図書館へやってきた 「私がいきましょう」 図書館のティアール先生は快く引き受けてくれた 校長先生は 「本来は生徒も含めて5人居なきゃいけないんだがね」 といって少し考えた そして校長先生は言った 「わしも一緒に行こう」と 校長先生の実力は魔法大会などで見たことがあるが 遥か雲の上の領域だった ララナは'虹色の粉'を取りに行きたいと言うと先生二人は身構えた それには迷宮の奥深くへ潜る必要があったからだ 二人は言う「危険よ」「危険じゃ」と それでもララナは言った 「これが必要なんです」 校長のフラッハとティアール先生は可愛い生徒のお願いに折れた 作戦会議をすることになった 作戦は完璧だった ララナが支援し、フラッハが戦闘、ティアール先生は階層構造の分析 他にも具体的な手の内や細かい状況想定まで行った 当日彼らに待ち受けていたのは想定外の事件だった その日は虹色の粉を見つけられずまた来ようと戻ろうとしたときだった 深層35階で魔力嵐が発生し上階に戻れなくなってしまったのだ 彼らは考えた だがこの3人でもよるの活性化した生物達と眠気と戦いながら戦うのは苦しい 食料も枯渇している 深層64階にあるオアシスを目指すしかないと校長は言った ティアール先生は反対したが他に方法もなかった 深層50層より先は本来国から派遣された大探検隊が赴くような場所だ 彼らに待っていたのは絶望だった この日校長達が居たのは38階で40階より下は学園で校長以外踏み入れたことはなかった 40階を超えてどんどん強くなる生物 どれも狩人の目をしていた 最初にピンチに陥ったのは案の定ララナだった ララナはそらとぶハリネズミのような魔物に貫かれ、その衝撃で罠にかかって一層下へ落下した 先生二人は即座に飛び込んだ ララナはなんとか落下の衝撃をいなしたがもう虫の息だった そこに血の匂いを嗅ぎつけた獣達が囲い始めた だが先生たちが一瞬早かった 先生たちは生物たちを一掃した ようやく危機はさった そう思ったときだった ララナめがけて一体の魔物が高速で飛んでくる 魔法で追い返す時間はない ララナは貫かれてし、、、 ななかった 代わりにティアール先生がかばい心臓を貫かれて即死した 校長先生は気絶したララナを背負って走った どんどん、奥深くへ... 深層50階を超えると校長も戦う体力を消耗した 深層55階を超えると目に見えて傷が増えた 極力戦いを避けているのにだ 深層60階を超えると 最早一人ではどうにもならなかった ララナはようやく目を覚ました 校長は岩の陰でララナを背負って、ボロボロの体で隠れていた ララナは言った 「私、、、生きてますか、、、?」 校長は返す 「ああ、生きておる」 「だが、わしも限界じゃ...」 「ここはおそらく62階じゃ」 「あと2つ下にオアシスがある」 「そこに行きなさい」 ララナは言った 「校長先生も一緒にいきましょう」 「それとティアール先生は?」 校長は答える 「ティアールはしんだよ」 「そなたをかばってな」 「栄誉ある死じゃ」 「一緒に行けたらいいがのう」 校長先生は片足が吹き飛びあらゆる場所が血だらけだった 「先に行きなさい」 ララナは回復魔法を少し校長にかけたあとそれに従った。 ララナはひたすら隠れながら階段を探した 63階 ララナはいきなり入口で狙われ負傷した そのまま走って逃げるが 少しずつ生物達が一体ずつララナに迫っては傷を与えていく そして目の前に巨大なヘビのような生物が立ちはだかった ララナは頭で弾き飛ばされ壁に激突した 体全身が麻痺していた ヘビが近づいてくる 食べられる! そう思ったときだった校長が現れヘビに一撃叩き込んだ だがヘビは怯んだだけだった校長を丸呑みした ララナは次は自分だと思った ララナはギリギリで足元のなにかに気が付く 虹色の粉だった ララナは荷物の中の魔力瓶を瞬時に取り出し、そこに虹色の粉を詰める 研究はまだ不完全だった だが不完全だからこそ 試す価値があった ララナは詠唱した 自分でもどう詠唱したのか分からない だがララナは確かに2つの魔法を同時に放った できた隙は一瞬だったが充分だった ララナはひたすら魔法を同時に乱射しながら、走った そしてララナはオアシスに到達した オアシスでの生活も楽ではなかったが食料を湖から確保し、なんとか生き延びた ララナはオアシスで研究をし、ついに複数の魔法を同時詠唱できるようになった 1ヶ月の後、ララナはたまたまオアシスに到達した国の探検隊に助け出された 勿論ララナは死亡扱いを受けていた。オアシス そして、その研究成果で彼女は再評価され、卒業を認められた。 誰よりも研究成果を伝えたかった先生達二人はもう居なくなってしまったけれど...