何度も死にたいと思った。でも簡単に殺されるのは嫌だった 自分で死んでやろうと何度も思った。 その度に、浴槽に赤く染まった手首を沈めた。 何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も… でも、駄目だった。 そうする度に死への恐怖が上塗りされるばかりで。 生きるのにも、死ぬのにも、怖くなった。 (いつか、私を殺してくれる勇猛な主人公が登ってきますように) そう心の中で小さく願った。願えば叶うと信じて さあ、次のお客様はどう接待しようか。と、 ただの舞台装置は、上機嫌にその足を進めた。 指定司書達に伝えた、上辺の目的、夢。 でも、私の夢は…もっと大きい。 利己主義で、力のないあの人の、美しい計画を砕く。ソレだけのこと 二度と修復できないほどに粉々に。それが、世界の幸福への一歩だから うちのアンジェラもどき。 ここで終わりたかったのか、そうじゃなかったのか。 此の結末を望み、それに満足しているのか。 その真実は彼女にしかわからないんでしょうね