ある時…道具屋の商人と、『勇者誕生の村』村長の会話 商人「いやはや、それにしても恐ろしいですな、貴方のやり方は。」 老人「はは、大したことではないさ。そもそもあの剣も聖剣などではない。ただの粗悪品、持ち主の命を啜る魔剣よ。聖剣が力の行使に代償を必要とするはずがなかろう。」 商人「それにしても貴方のやり方はお人が悪い。誰にでも抜ける剣を選ばれし者にしか抜けない聖剣だと噂を流し、抜いた者にほんの少しの金だけを持たせて魔王を討伐しに行かせる…勝てるはずも無いと言うのに…」 老人「そちらにとっても悪い話ではなかろう、儂らは村の口が減らせて、聖剣伝説による支援金も入る。お主らは勇者になった者に物を売り付けて金が稼げる。win-winと言うやつじゃよ。それに、勇者が死んだとて、魔剣は幾らでもあるんじゃ、新しい勇者なぞ、幾らでも"作れる"んじゃからな!ワーッハッハッハッ!!」