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【熊猫獣人の占術士】マーニャ/安心してね!百発百中の占いで{u}を理解したよ!

寒空の下、独り俯きがちに歩く影が1人… 「はぁ……俺なんて……」 目が虚ろとしていて、仄かに危うさを漂わせている。 「もう……いっそ……」 男の足がどこかへ向かおうとしたその時、 「こんばんは!占いとか、興味ありますかー?」 現れたのは、上品な衣装に身を包んだパンダ獣人の少女だった。 「え…?」 「んん?顔色悪い?大丈夫〜?」 少女の手が額に伸びる。その端正な顔が近付き、男の心臓がどきっと跳ねる。 「熱はなさそう…かな!もしかしてなにか悪いことでもあった?」 「え…いや、別に……あなたは?」 「私はマーニャだよ!占いやってまーす!」 「は、はあ…占いですか…」 「うん!丁度お客さんいなくて退屈してたんだー!こっちこっち!」 「あ、ちょっ!まだ行くとは…!」 男は見た目に反して強い力に為す術なく引っ張られていった。 ───数刻後。 「本当にありがとうございました!!お陰で道が開けた気がします!!俺、頑張ります!!」 「よろこんでくれてよかったー!また困ったらいつでも来てね!」 これが後の超売れっ子占術士・マーニャ伝説の始まりであった─── ───「なんてねっ!うそうそ!伝説なんて始まらないよー!でも、占い屋さんはいつでもやってるよー!みんなも遊びに来てね!」