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【研鑽の先に拓くもの】ソフィア・ヴィンフリート

レスタリア大陸の物語シリーズ ある日、彼女は西方の小さな酒場町、オルトランを訪れていた。今日この町を訪れたのには訳がある。どうやら、ニトロルという凄腕の鍛冶職人が住んでいるらしいのだ。彼女は杖の修理を頼みに、鍛冶職人の家の戸を叩いた。 「君が噂の鍛冶職人か。悪いんだが、この杖の修理を頼めるかい?先の戦闘で壊れてしまってね。…大事な杖なんだ。よろしく頼むよ。」 どうやら明日の朝には受け取れるらしい。仕事の早さに感心した彼女は、ふうっと椅子に腰掛け一息ついた。師匠との思い出が鮮明に蘇る。ソフィアがまだ10代の頃、彼女は魔法学校の劣等生だった。学校では馬鹿にされ虐げられる。家に帰ると親に責められる日々。もはや彼女に居場所など無かった。そんな時、救ってくれたのが師匠である。彼は彼女に温かな居場所を与えた。彼の指導は生半可なものではなく、辛く、苦しいものだった。だが、決して彼女を見捨てたりはしなかった。 ーーお前は何を成し得たい?何者に成りたい?それが分からぬままでは、一人前には到底なれぬぞ。貴様のようなものは1つを極めるのだ。極めて極めて極めて、極め尽くせ。貴様の身体に叩き込んだ基礎は、絶対に裏切らん。ーー 「ああ、懐かしいな…。そういえば、あの杖は魔法学校を首席で卒業するときに貰ったんだったっけ…。近いうち、あの頑固爺さんの墓参りに行ってやるかー…って感傷に浸るなんて、らしくないな、ははっ。」 彼女は次の旅先を定めた。師匠の言葉は今でも生き続けている。ようやく椅子から立ち上がり、歩き始めた。彼女の周りで、少し小雨が降り始めた気がした。 最後まで読んでくれてありがとう! 関連キャラ 【駆け抜ける焔氷】ニトロル・トルテ https://ai-battler.com/battle/e14881c8-a615-40bb-ac7b-bb9a85872ecd