北極の地にいた精霊、ウェンディゴの傀儡にして、聖域を守護する者――。 かつてアジアとヨーロッパを結ぶ航路を開拓するため、イギリス海軍がその聖域へ向かう計画があった。 しかし不運なことに、遠征隊は全滅してしまった……。そこで命を落とした隊員は、ウェンディゴに魂を売り、朽ちた肉体を取り戻した。 肉体は極度の飢えを感じ、もはや動物の肉なとでは潤すことなどできない。 聖域に立ち寄る侵入者を生きては返さぬために、そして未来永劫終わらぬ飢餓に抗うため、彼らはソレらを喰い殺す。