かつて、とあるオーガがとある勇者から贈られ、大事に使っていた炎の加護を持つ指輪。 その指輪は、長い時を経て使用者の力と思念を溜め込んだ。 オーガが消息を絶った後も、その指輪は人の手を渡り存在し続けた。少しずつ炎の力を蓄え、ドワーフの故郷近くの火山に運ばれ、火口に投げ入れられた。 以来、その火山の登山道に近寄った者は、炎の精霊によって異空間へと導かれる。 より強くなるための試練を与えるために。また、オーガの思い出を誰かの記憶に残すために。