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【無色から見出した『色彩』】ネファ

感情は色彩を見せる。 喜びは黄色、悲しみは青色、怒りは赤色、恐怖は緑色。 心象は色彩を見せる。 陽気さは橙色、落ち着きは緑色、可愛さは桃色、綺麗さは白色。 自然は色彩を見せる。 晴天は青色、雨雲は灰色、夕焼けは橙色、夜空は藍色。 でも、私には色が無い。 何にも染まらず、一滴の色も失った【無色】。 私は嬉しいの?悲しいの? 私の存在は何? 私の色は…? 私の傍には『色彩』が居る。 いつの間にか当たり前にそこに存在する隣人のように。 『色彩』に従い、私は概念に指を触れてみる。 私の指先から、溢れるような色が頭へと伝搬してくる。 それはほんの少しだけど、私にとっては大きな色。 透明な水の上から一滴の絵の具が零れるように、色が混ざり合っていく。 見えた気がする、私の持つべき色。 焦らなくても大丈夫。『色彩』はいつでも私の傍に居てくれる。 どんな色だってきっと素敵だよ、色は私を受け入れてくれるから。 『色彩』よ、どうか私の色を導いて。