愛想が良く友好的なハーフリングの庄はいつも明るく、平和な空気はどこまでも心地よかった。 バーボーも一族のみんなが大好きだった。 ある日、流れ者の小鬼が庄を襲った。 臆病なハーフリングたちは、みな隠れて早く過ぎ去って欲しいとだけ穴の中で願った。 しかし、逃げ足の早いハーフリングの中にも逃げ遅れた弱い者はいた。 彼らが次々と犠牲になる中、バーボーの父は弱き者を助ける為、震える足で穴から飛び出た。 父のお陰で三人は少なくとも助かった。 父は死んだ。 もっと大勢が助けに出てくれれば父は死ななかったのだろうか。 臆病とは何か、勇敢とは何か。 あのとき、穴の中から飛び出せなかった僕は答えを見つけたい。 翌年、長老の反対を押し切り庄を出た。 もう十年は帰っていないけど、答えは見つかりそうで見つからない。 ある日、探しものを見つける力のある魔女の噂を聞いた。 もしかしたら答えを探すヒントがあったりして。 期待もせずに噂の地へ足を運ぶこととした。