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【導を護り継ぐ者】アネモイ・プロフィティス

かの高名な王は言った。 「人類が手にした最も偉大な力、  それは『魔法』である。」と。 かの高貴な魔女は言った。 「魔法を使える者こそ人間であり、  それ以外は人間ではない。」 かの奇才の科学者は言った。 「魔法なんて存在しない。  愚者の妄言だ。」と。 どうやら彼らは 魔法を道具だと思っているらしい。 魔法は存在する。 しかし偉大な力なんかじゃない。 使えるからといって優れてなんかいない。 魔法とは、『人の業』だ。 人類史上、最も強力で、愚かな力。 そんな力でも私は使いたい。 愛する人が遺したものを護り続けるために。 いつか自分の身が消え去るときまで。