ポルシェティーガーはティーガーⅠ開発競走の時のポルシェ案である。武装と装甲はティーガーⅠと変わり無いのだが、大きく違うのは駆動系。なんとこの戦車、ハイブリットで走るのだ。エンジンで発電しモーターを使って走行するというレイアウトで、加速・減速等は電圧を変えればいいので変速機はいらなかった。ここまでは良かったのだが、ただでさえ重い戦車を動かすには大きなエンジンが必要なのにそこに発電機とモーターを設置したため、車体後半はすべて機関室となった。なので砲塔もかなり前側に寄っている。さらに製造に貴重な銅をふんだんに使用するくせに見合った性能(発電量等)が見出だせなかったため、採用は見送られた。しかしヒトラーがこの案に興味を示していたことから先を見越して約100輌分の車体と装甲板が発注されていた。そのため10輌分はポルシェティーガーに、残りはフェルディナンド(エレファント)重駆逐戦車にまわされた。