「悪と咎…ほーんと、フザケたネーミングしてくれちゃって…私たちがこうなるってもう決まってたみたいなもんじゃん……そんなの、最高だよね?」 「最高です。ですが……きっと私達が捕まってしまった時、そこから「運命の奴隷だっただけだ」なんて憐れみの目を向けられるコトになると考えたら…反吐が出ます。私達が勝手に名乗っていることにしましょう?」 「あはっ、それ名案だね?採用決定〜!ああ〜、今から楽しみだなあ〜!哀れな王国の騎士サマを絶望させる時が!」 「そうですね。ああ………決死の思いで、何人も犠牲にして私たちを捕らえた……なのに数日後には私達姉妹は檻の外………………世間の皆様も、必死に今も私たちを捜索している騎士様も……どんな嫌悪を見せてくれるのでしょうか………」 「も〜!クアったら趣味悪いんだから〜」 「ふふ、それは姉様もでしょう?きっと脱獄したあとの私達に怯える顔をグチャグチャに歪ませる妄想をしているんじゃないですか…?」 「ケヒッ、大正解〜!ほーんと、楽しみだよね?これから私たちは王国の人を残らず苦しませて…」 「絶望させて…」 「嫌悪させて…」 「最高、だね?」 「最高、ですね。」