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【どうしてYouは泥棒に?】チェスカ・スピラン

『追い詰めたぞこのコソ泥がぁ!観念しろ!』 館の主が声を張り上げ、警備員達の輪が迫る。 慎重に潜入したつもりだが…どうやらどこかのカメラかなんかに引っかかっらしい。 『手を挙げろ。その金細工を返してもらおうか!』 一見絶体絶命だろう。しかし、泥棒はいたずらっぽく笑い語る。 「ウサギなのに肉球あるの珍しいって?」 『聞いてねぇよ手を挙げろ!』 「こっちのが足音消せて便利なんだよ…こんな風にねッ!(ボフンッ)」 『クソッ…取り逃がすな!』 警備員達は煙に巻かれつつも、目の前に居る筈の標的に突進した… 煙が晴れると、展示してあった古代の金細工とさっきまで警備員達が囲んでいた筈のコソ泥の姿は、もうそこには無かった… 『嘘だ…グゥッ…!探せ!探せェ!あれは大切な…!』 泣き崩れる館の主。 …遠くの喧騒を聞きつつ、可愛い泥棒は悠々と走る。 「あんなんじゃ捕まってやんねーよーだ!クフフ!」 今日も盗みは大成功。明日は小綺麗にして、コイツを換金してしまおう。