運命とは残酷だ。大切な人を奪い、それに抵抗することもできない… それ以上に、運命は不思議だ。こんな力を授けてくれたのだから。 今度こそ、私は大切な人たちを護るんだ。 お姉様のようにたとえ自分を犠牲にしても、お姉様が悲しむとしても、それが正しい選択だと…決められた運命とは違う道だと信じて。 力を得て、覚悟を決めて、痛みを消して…その体の中に残っているのは姉への懺悔と護りたいという心だけ 命を捧げて助けてくれた姉が本当にそんなことを望んでいるのかなんていざ知らず、助けられなかったら絶望し、また力を欲する欲望の獣と成る これこそ、皆が望んだ勇者の姿だ。彼女の中の悪とは、そしてその道の先にはなにがあるのだろうか…？