「それ強い酒やろ？あんためっちゃ飲めるやんけ！羨ましいわぁ。ワイなんか少し飲んだだけでこれやで！」 「ツッコミ王と言ったか？少し静かにしてくれないか」 「何言うとんねん！いい感じに酔ってきた今が一番楽しいんやで！」 「乗り合い馬車の中で酔っ払う奴がどこにいる」 ───正午、ある街で出合った波刃斗とイルク 「そうか、もう彼女はこの世を去ってしまったのか」 「主モアナタノ事ヲ話シテイマシタ。残念デス」 「だが、まだ仲間たちがここに住んでいるのか」 「ハイ。主ノ契約獣ヤ主ニ生ミ出サレタ存在ノ殆ドハ、主ガ自由ヲ与エタ後モ私ノヨウニ自主的ニ残ッテ過ゴシテイマス」 「良い主だったんだな」 「ハイ、優シクテ、温カナ人デシタ」 「確かに、努力家の優しい奴だったな......」 ───魔女の館の庭にて語るゴーレムとイルク