飢餓と熱病で死にかけているところを『微睡む銀狼亭』のマスターに拾われ、以降銀狼亭を拠点とするようになった新米冒険者。 形見の軽鎧は鍛冶屋のおっちゃんに無理を言ってサイズ調整してもらった。でもやっぱり重い。偶に鎧の重さで潰れる。 不釣り合いな程巨大で分厚いグレートソードに振り回される事もしばしば。 戦技のうち、解析の瞳は銀狼亭のマスターに教わったものである。十全に使いこなしているとは言えない……。 まだまだ伸び盛りの少年である。 ──『灯火』。 亡き両親より継いだ奇跡の種火、その片鱗。