彼は魔術を酔狂するあまり、死の淵に経っている魔神を見つけた時その魔神の心臓をどう魔術に転用するかしか考えていなかった。 結果彼は秘められた自分の魔術の道を切り開く為魔心臓を移植する決意をした。 移植するはいいものの動かない死した心臓、それも別種族な上に適合性もない。 その為彼は心臓に『時間操作魔法』を込め、心臓の時間を巻き戻し再び動かした。 それは永続的な魔法で心臓に刻んだ呪印が消えない限り止まることはない。 それでも危惧した彼は心臓から一定範囲内の時間操作可能区域を広げ、あらゆる未知のトラブルに対処した。 心臓は如何なる状況であろうと、止まる直前に常に時間が巻き戻っている為必然として敵の攻撃や能力、魔法などは範囲内では時間が反転しており巻き戻され無力化される。 それとは別に魔神とは魔法にあまりにも身近な種族な為、魔神の心臓を宿してる限り魔法攻撃の耐性が高い。 そして魔神の心臓との適合性を高める為に、更に『反転魔法』の呪印を魔心臓に刻んだ。 その為彼の魔力や魔法は全て反転された異常な代物となっていて、あらゆる攻撃の効かない者に対しても特攻や特殊能力がなくとも攻撃可能となっている。 それらの心臓の鼓動が起こす反転現象は、『時間操作魔法』の呪印と魔神特有の鼓動による奇跡的なものである。 その為、対人間魔法を使うと対魔に、 対魔魔法を使うと対人間魔法となる。 なので敵は初見では攻略や反応が困難になってしまう。 分かりやすく例えると地獄を滅ぼせるのは本来“天界由来の魔法“のみ、地獄に巣食う魔物も“地獄由来の魔法“には強い。 しかし彼は“天界由来の魔法“を使わずともその反転現象故に“地獄由来の魔法“のみで地獄やその他の魔物も滅ぼす事が可能となっている。 治癒魔法が崩壊魔法となり崩壊魔法が治癒魔法となる。