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※D装備【花を愛し、剣に愛された女】アーリア・カーザス

彼女-アーリアは健気な少女であった。 戦いが好きではなく、花の香りが好きだった。 しかし、現実は違った。 誰よりも剣を嫌い、誰よりも剣に愛された女「アーリア」 周りの期待に応えられるよう必死に練習するもなかなかうまくはいかない日々。そんな中、とある出会いがあった。とある依頼により出向いたダンジョンの最深層。その中で「それ」はとても美しく紅く輝いていた。 剣先に触れるもの全てを死という状態に変える聖剣「カーザス」 カーザスはこれでもかというほどアーリアを愛した。彼女のために共に戦い相手を死に変えてきた。しかし彼女にはどうしても怖がられていた。無理もない。剣先に触れるだけで死に変えると謂れる「カーザス」は畏怖しないわけにはいかない代物だった。けれどもアーリアは時が経つにつれカーザスのことを理解し、能力を制御できるようになった。また、師の教えによりカーザスの真の能力、カウンターにも目覚めた。これでもう敵なしかと誰もが思ったその時、町中を歪な形をした「物」が襲ってきた。 カーザスの能力を持ってしても全てを倒すことはできなく、彼女は最後の手段にでた。 街の中心部で自爆。それが唯一のみんなを救う方法である。彼女に迷いはなかった。 持ち前の速さを利用して中心部に最も容易く辿り着き覚悟を決める。そして次の瞬間には街を光が覆っていた。命の光。魂の光。その光が敵を襲い蒸発させていった。おかげで街の人は助かったがもう「アーリア」はいない。けれども、聖剣「カーザス」は残っていた。 それを街の人は祀り、土台にこう記した。 「街を救った英雄、アーリア・カーザス」 と。 「ありがとうね。もう大丈夫だよ。カーザス。」 [街を救うために自らの命を捨てたアーリアは一体天では何をしているのだろうか。花を好み剣を嫌う。が、誰よりも剣に愛された。だが、彼女の死は決して無駄ではなかった。] ー剣神「クリシュナ」ー