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【煌めく月夜に想いを馳せる少女】 雲母 陽菜乃ちゃん

★あだ名:陽菜乃ちゃん、陽菜乃たん、ひなちゃん、ひなたん ★スペシャルページ★ これは彼女が生まれたばかりの時に あった物語である。 その子は雲母 陽菜乃という名で この地に生をうけた。 しかし彼女は生まれつきある病気に 悩まされていた。 それは先天性心疾患だ。 生まれつき心臓や血管の構造の一部が 正常とは違う病気のことを指す。 本来、先天性心疾患は現代医療であれば かなりの確率で生存する病気である。 しかし彼女の先天性心疾患は重度である だけでなく今までのそれとは 明らかに異なる心疾患を患っていた。 それは現代の医療が発達した今日ですら 治療法が存在しないものだった。 その上現代医療の更に上を行くであろう 魔力療法や妖術療法ですら完治不能な程 その病気は彼女のことを蝕んでいた。 彼女は幼いにもかかわらず手術を何度も 行っていたがために彼女の肉体が どれほど治療に耐えられるか分からず 油断も許されない状態であった。 彼女の両親ができることはたった一つ 神頼みだけだった。 彼女が生まれた7月7日。 それは七夕の日だった。 こんな日に生まれた彼女を奇跡の子だと 両親は思っていたにもかかわらず 彼女に苦難を与えてしまった。 両親は彼女に謝っても謝りきれない。 ただただ神に頼むことしかできなかった。 だが彼女が一歳になろうと していた時に悲劇が起こる。 彼女の心臓が… 鼓動が突然途絶えたのだ。 現場に緊張が走った。 彼女の心肺を蘇らせようと 様々な処置がなされるも… 彼女の心臓は動かない。 科学のみならず様々な療法で 蘇生を行うも虚しい状態だった。 両親はどうすることもできぬまま ただ彼女がいる部屋のドアの前にいるのみ。 両親はただこの時間が過ぎるのを… 彼女が再び息を吹き返す時を とにかく願った。 そして奇跡が起こった。 いや…これは本来あり得るはずのないことだ。 窓の外から流れ星が大量に流れていく。 彼女が危険な状態なのに なぜ流れ星が…? 両親はこのことに戸惑いが隠せない。 そんな時だった。 彼女の体が突然光り輝く…! それはまるで星…   いや満月の光そのもののようだった。 そして次の瞬間… 彼女の心臓が再び動き出した…! それだけではない。 彼女は目を開けたのだ…! そして彼女の元気な声がこだまする! 両親はドア越しでその声を聞いた時 体が先に動いていた。 制止されようとするも そこで見たのは元気に笑う我が子の姿。 彼女は生き返ったのだ。 こんなことはあり得なかった。 これは奇跡としか言いようがない! でも更に奇跡的なことが立て続けに起こる 一人の医者があることに気づいた。 それは手術痕も何もないことだった。 それどころか彼女の脈も 全てが安定している。 まるでそもそも彼女が心疾患に 悩まされてなどいなかったように。 彼女は元気だった。 そんな彼女を見た両親は涙で溢れていた。 彼女が元気でいる様子なんて今まで 見たことがなかったのだから… しかしようやく彼女の元気な姿が 見られたのだ。 両親にとってこれ以上の幸せなど 生まれて以来…いや死ぬまでないと 思うほどのものだった。 それからというもの… 彼女は割とすぐに退院することができた。 学会でも報告できる程 あまりにも珍しい出来事だった。 彼女は退院後 両親と一緒に遊んでいた。 現在はなんと歩くことも できるようになった。 だがその時にあることに気づいた。 それは彼女の手から 星光や月光が出せることに。 これは魔法だろうか…? しかし普通の人間が魔法を出せる筈がない。 本来は魔法を手にするのに 純粋なマナと魔法を使える人間が必要。 しかし彼女はその2つがなくとも 魔法が使えたのである。 なぜかは分からない。 それでも魔法が使えるのは天才の素質が 彼女にあるからだろうか…? でも今はそんなこと気にする必要はない。 だって彼女が元気でいるのであれば… 両親はそれで良いのだから… To Be Continued…