ある一人の少女が居た。いつも孤独で誰もよりも暇だった。 孤独だったことには理由があった。その少女の周りは不幸がいつも渦巻いていた。 いつも彼女の周りで木が倒れたり危険な蛇が数体落ちてきたり。挙句の果てには何度も犯罪の標的になった。 誘拐に性被害。しかし彼女に触った者には生きて帰る者は居なかった。不幸が伝染してしまうからだ。 時には看板が首を跳ね、時にはちっさい隕石が全身を潰した。 彼女はそれも相まって常に孤独で居ようとした。彼女の不幸が効かない者も居たが、その者は強すぎるが故に油断。戦に敗北してしまった。 彼女はいつも不幸が起こる度に湖に話しかけて湖に涙を零した。 呪いとも言える不幸の力は常に自分と自分の周囲の人を標的に。無慈悲に襲った。 自分なんて消えたほうが良い。消えたい。 彼女はそう思っては居ながらも消えたくはなかった。死にたくはなかった。 しかし、不幸にも体勢を崩して湖に落ちてしまった。 湖はそれを待ち望んでいたかのように手を伸ばした。 湖は真っ赤に染まった