彼は見た。 空に煌めく満天の星空を。 空際まで続く草原の中で彼は確かに見た。 一際光り輝く流星を。 親しい友の笑顔を。愛する者の幸せを。 大切なものを護ることのできる力を。 誰も悲しむことの無い世界を。 明日もこの星空が見られることを。 彼は願った。 一筋の光芒を目でなぞりながら。 星は与えた。 彼の願いを叶えるための力を。 彼は目指した。 果て無き空の果てを。 友の笑顔を。愛する者の幸せを。 誰も悲しむことの無い世界を。 そしてあの日見た満天の星空を。 大切なものを護るために目指した。 彼は感じた。 友の。愛する者の。人々の願いを。 彼は確かに感じた。 鉛のように重い体の中で目覚めた力を。 折れかけた心の中から湧き上がる勇気を。 虚ろだった瞳に宿った希望を。 彼は戦った。 全ての願いを護るために。 そして彼は微笑んだ。 幼い頃の願いが叶ったことに満足して。 大切なものを護りきったことを誇って。 彼は背負いすぎた。 私が彼の願いを支えてあげればよかった。 何もかも彼一人に背負わせすぎたのだ。 彼は残した。 星が彼に与えた導を。 そして彼は眠りについた。 もう決して目覚めることの無い眠りに。 私は望む。 彼がもう二度と戦わなければならない人生を歩まぬことを。 願いを背負わなければいけない人生を歩まぬことを。 私は見た。 満天の星空に光り輝く流星を。 私は誓った。 彼が残したこの導を 幾星霜の時が経とうと護っていくことを。 彼もあの日見たであろう 一筋の光芒を目でなぞりながら。 https://ai-battler.com/battle/34ce111c-9e3f-4310-8e4e-6d6fffb0ca06 ↑私