ログイン

管理者()

 計り知れない熱量の波、私はクソムシの外皮から漏れ出る蒸気に攫われた。  上空、大気圏近くまで飛ばされたか。肉体の一部が蒸発する、身体が自由落下を始めた。管理者の呼ぶ声が聞こえるが、遠すぎて聞き取れない。  私は落ちる、落ちていく。肉体の主導権が奪われていく感覚、精神が肉体を凌駕する瞬間、私はこれを知っている。  膨大に膨れ上がった摩擦熱が皮膚を焼く、しかし私はその熱すら心地よい。  私は理不尽を押し付ける、クソムシに理不尽を押し付ける。  私の拳が肉体を貫く、クソムシの肉体に落下速度を込めて貫いた。衝撃が惑星にまで伝播する、惑星を割ろうと駆け巡る。  「私は理不尽を押し付ける、貴方に理不尽を押し付ける」  一方的、圧倒的な暴力、クソムシに対する強制的、恣意的な我儘である。  管理者は知っている、彼女の恐ろしさを知っている。だからこそ、今は彼女の存在がとても頼もしい。 https://ai-battler.com/battle/77dc3e68-f59e-4123-8233-64ec6e6ccf64