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《若き獅子》レオンハルト・ヒューザー

貴族であり騎士の家系でもあったヒューザー家はとうの昔に没落しており、土地を持たず貧しく惨めな生活を余儀なくされていた。 それでも"戦う者"としての矜持か、代々傭兵の真似事で生計を立てていたが、その傭兵業において多大な功績を挙げたことで時の権力者から新たに爵位と領地を賜ったのが、"烈獅卿"と謳われた彼の父親だった。 厳格だった父は幼き日の彼にとっては恐怖の象徴ですらあったが、父の偉業の意味を理解するにつれて恐怖は畏怖となり、やがて絶大な敬意へと変わっていった。 最近かなり壁にぶつかっているのを感じている。 根底にあるのは必ずしも友愛の精神ばかりではなく、自身でも把握しきれていない強烈な向上意欲を抱えている。彼が騎士として討つべき敵以外の相手に果敢に挑戦するのもそれが理由。 無論、秩序の守り手である騎士の責務を忘れるつもりはないが。