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【赫き刀姫】朱羅《シュラ》

かつて辺境の村に生まれた娘は、母から「朱鷺《とき》」と名付けられ、穏やかな生を託されていた。 だが戦の炎は容赦なく村を焼き払い、母もまたその中で命を落とす。 慟哭のまま振り下ろした鍬は、一人の侍の背を砕き、その佩刀――赫刀《クレナイ》を彼女の手に残した。 その日を境に、朱鷺の名は捨てられた。 力への渇望と闘争の狂気に呑まれた彼女は「朱羅」と名乗り、修羅となる道を歩み始める。 慢心を許さぬ冷徹な眼差し、舞うように繰り出される朱の閃光。 強き者を好み、弱き者を「つまらぬもの」と嫌う孤高の剣客。 正義にも悪にも属さず、ただ戦いそのものを欲する紅き戦鬼。