(気難しそうな男からの連絡) ごきげんようマイスター。ヴォルチェニーズド・コープ外部協力者調整担当、「サヴァ」だ。 君と報酬の受け渡し以外で会話を交わすのは初めてだな。 今回の依頼は過去のものと比べ秘匿性の高いものとなっている。その為、中間案内を挟まない直通ラインでの依頼という形を取らせてもらった。 本題に入ろう。先日の化学兵器の横流し案件についてだが、内通者の特定に成功した。内通者の名は「セルゲイ・ザハロフ」...彼は化学兵器開発の主任研究員だ。いや、だったと言うべきか。特定される頃には既に研究所から逃走していた。監視ドローンにつけられているのにも気づかずにな。おかげで潜伏場所が既に判明している。 潜伏場所は旧ロシア軍の技術開発局。以前から反体制派の活動拠点として目をつけていた場所だ。事前の偵察により多数の兵士と量産型アセロチカ「ステナ」の配備が確認されている。武装から研究・整備設備、何から何まで我が社の製品だ。...流通経路と社内の不穏分子について今一度洗う必要がありそうだな。 マイスター、君には反体制派内通者「セルゲイ・ザハロフ」の暗殺及び化学兵器現物と研究データの徹底的な破壊、抹消を依頼したい。化学兵器の貯蔵タンクを破壊する時は必ず十分な距離をとって爆破もしくは焼却しろ。吸入した際の致死性については保証しよう。 内通者の殺害方法に関しては一任する。確実に仕留めるように。以上だ。