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エレセステーゼ

ある一つの世界を成立させる為、対となる世界にただ一人封印され続けていた少女。 海と砂しかない世界で悠久の時を生きていた彼女はそのまま世界の終わりまで一人でいるはずだった。 しかし、世界の狭間を漂っていた真祖マグダラが戯れに彼女の世界を訪れ、少女を世界から界離させた。結果、彼女は吸血鬼となり、完全性を崩された世界は対の世界と共に滅びた。 世界から放り出された彼女は数多の異世界を旅していたが、数百年ほどたったある日、血脈の牙に目覚めその力を試しに行使した。 聞こえてきたのは数多の怨嗟。何故死ななければならなかったのか、もっと生きたかった、こうしとけば良かったーー、天の獄が無き世界において死した魂は世界に囚われる。 彼等の叫び、悲鳴、常人が聞けば即発狂しかねない声、だが、彼女はその声をあるがままに聞いていた。 世界一つを支えていた彼女には、彼等の声も正しく向き合うことが出来た。 彼女はそれを自らの運命と定めた。 血に誓う吸血鬼の使命、血誓。それに目覚めた彼女は以後数多の世界を旅して死者と生者を会わせに行く。 旅する傍らで滅びた真祖、マグダラを復活させる手段を探している。何故自分をあの世界から連れ出したのか、その答えを知る為に。 ーーーーーーーーー 【人類特異点・平等】 人類という種を前に進める存在。 可能性が芳醇な世界を成立させる為、エントロピーにおけるマイナスを全て背負わされた少女。対となる世界が育つほどに対価は増え、マグダラが訪れる直前には全力を込めなければ一呼吸すら難しい状況だった。 世界一つ分という莫大な負荷が恒常的に精神と肉体へかかっていた為、肉体も魂も常人の遥かたかみ、どころか【天使】に匹敵するほど研磨されている。 しかるべき時代に産まれれば人類の遺伝子を前へ進め、次世代の人類の素体に成りうる可能性を秘めていた。既にその身、格は吸血鬼であり、人類特異点の素養は失われている。