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【駆け出しのヴァンパイアハンター】ツィスカ

───────────────── 10代後半 身長158㎝ 【花と緑の国】出身。  両親とは物心つく前に離別。孤児院で幼少期を過ごすも、度々他の孤児達と喧嘩になる、無断外出する等の問題児だった。  戦禍に巻き込まれ、住んでいた孤児院が爆撃を受け倒壊。悲しむ暇もなく、また以前より規律の厳しい孤児院生活に不満を覚えていた為、混乱に乗じて他国へ逃亡。  身寄りも学も無く、また若い女である為、初めに冒険者ギルドに登録するも組んでくれるような相手も出来ず。暫くは外来種の駆除等、簡単な使いっ走りで自転車操業生活を余儀なくされた。  やっと他の冒険者達に声を掛けられたと思った矢先、『使い捨ての駒』にされかけた為、その冒険者達とトラブルになるが、当の冒険者達の方が地位が高かった為、冒険者登録を抹消される。挙句の果て、半永久的に冒険者登録がされない、所謂『ブラックリスト』入りにされた。  ほぼ一文無しでギルドを叩き出され途方に暮れて居た所、道具屋で自身の前に割り込んできた他の客と口論になり乱闘となった。だがそれが思わぬ功を奏し、その場に偶然居合わせたヴァンパイアハンターに持ち前の気の強さと躊躇の無さを評価されて今に至る。  今も変わらずやや問題児気質であるが、その遥か上を行く曲者揃いのハンター達にはそれなりに可愛がられている様子で本人も満更ではない。というか、組織の構成員達の個性が強過ぎる為、気は強いもののそれなりに常識人枠扱いとなる。 『ヴァンパイアハンター』と称されている組織ではあるが、現状は吸血鬼達が多種族と『協定』を結んでいる上に減少傾向にある為、実態は主人を失い暴走する吸血鬼の眷属の討伐や、吸血鬼化や不死化に失敗した『他種族の成れの果て』の討伐を主としている組織。そもそも人の身で吸血鬼に挑む事など無謀の極みである。  それでも『ヴァンパイアハンター』と称されているのは、各地で勢力を拡大している冒険者ギルドに対抗する為。組織の半数は、人間社会にも吸血鬼社会にも溶け込めなかった吸血鬼との混血、ダンピール達。元は彼らの生活の為の受け皿だった組織である。  そう言った経緯がある為、やや反社会的な立ち位置の組織ではあるが、冒険者ギルドも他国の権力者達と癒着状態にある為、どっちもどっち。  因みに武器は提携している武器屋や道具屋で実費購入。使用した道具も給料天引き。だが、衣食住も保証されており、そして何よりも自由意志がそれなりに認められている為、本人は割と満足。  また、一部ではあるものの、冒険者ギルドでは新人冒険者達向けの魔物の討伐と称して生体兵器への餌を確保する為の罠、通称『片道案件』が横行しているが、該当のギルドを保有する国の上層部達が揉み消している。ツィスカが声を掛けられたのは、その『片道案件』に選ばれた内の1人であった為。  暗闇に順応、そして閃光での混乱対策の為、生体兵器達は視覚に頼らず、魔力の流れを感知している者が多い。また温度を感知する所謂ピット器官のようなモノを所持しており、熱反応を頼りに襲いかかって来る。それを撹乱する為に、魔力と温度を発生させる『炎の魔石』をヴァンパイアハンター達は常備している。  そして、悪魔の研究の副産物として生まれた経緯がある為か、生体兵器は『聖水』に対して忌避を示す者が一定数存在する。また、生体兵器の材料とされた者達は必要最低限の食事しか与えられていなかったのか、激しく空腹を訴えながら襲いかかってくる事が多い。 ─────────────────