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どこか儚げな少女

 小学に上がった頃、あの女性と"偶然"にも再会した。  私は学校が終わり帰宅する、いつものように家の庭に出ては一人で座り込み、母が育てている野菜や草花を観察したり、たまに空を見上げては黄昏れるのが日課となっていた。  そんな時___、  「他の皆んなとは遊ばないの…?」  不意の声に驚いた、女性が私の横に座ってきた。その顔を見ると更に驚いた。  「貴方は……!」  「ふふっ、覚えててくれたんだ、嬉しい」  変わらない、何も変わらない、相も変わらず儚げな雰囲気をまといし女性がそこにはいたのである。  「それで……、友達と遊ばなくてもいいのかしら?」  「ははっ……友達なんて私にはいないですよ。」  「そう、本当に?」  「えぇ、かれこれ両手指で数えられるまでの人生で友達というものに出会えた事がないんです」  笑って少し誤魔化してみる、しかし女性の目は儚くも凛とした様相で私を見つめていた。  「じゃあ一つ、勇気が持てるおまじないを教えてあげる」  「おまじない……ですか?」  私の頭上に?が浮かぶ、首を傾げていると女性はこう叫んだ。  「クソムシがッ!!」  ___ビクッ!  本当にビックリした、心臓が飛び出るかと思った。見た目に反したドスの効いた声に私はビクビクとしながら女性の方を見つめる。  「ほら、あなたも…」  「」