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【南の冠姫】メリ・ディアナ

私が赤ちゃんの頃だったの。 その頃、お母さんはすごくひどい人だった。いつもお父さんを殴ってた。 お父さんはずっとニコニコしてたけど、でもいつも苦しそうで。 ずっと私は、赤ちゃんだったけど...それでも心配だった。 ...ある時...いつだったかは覚えてないけど。お母さんが金槌を持ってた。 私の前にいて、金槌を大きく振り上げてた。私は怖くて目を瞑った。 その時に、大きな音がなったの。お母さんの頭に穴が空いてた。 ちょっとして、銃を持ったお父さんが駆け寄ってきた。 それで、私は直感的にわかったの。 「お母さんは、もういなくなった」って。 ううん、別に悲しんでるわけじゃないの。むしろちょっと嬉しかった。 だけど、だけどね。怖いの。 あの日から、お母さんが恐ろしい形相で私に金槌を振り下ろしてくる夢を見るの。 すごく怖い。でも、私に酷いことする人はお父さんがやっつけてくれる! お父さんは、私の自慢の、世界一優しくて素晴らしいお父さんだ、ってわかるから! 大好きだよ、お父さん!                       ────みなみのかんむり座の日記