「ああああ!!リンちゃんがまた煙草吸ってるぅ!禁煙するって言ってたのにィ!!いーけないんだーいけないんだぁー!」 「うーわ、ダルいダルい。こっちは任務で悪者ぶっ飛ばして疲れてるの。早くどっかにいけよ。」 「禁煙失敗記録更新だねぇ、リンちゃん?あっ!ごめんなさいィィ!羽虫!羽虫の大群をけしかけてくるのは止めて下さいィィ!」 _________________________________________ 「ええ!あのマーリン賞を!?スゲェよ!リンちゃん!!」 「はいはい、お店の中でおっきな声で騒がないよーチビガk…桜。他の人の迷惑になっちゃうからねー。」 「子供扱いするなし!あと普通にチビガキは悪口だからな!てかリンちゃんもなんかニヤニヤして嬉しそうじゃん!」 「別に私は賞が欲しかった訳じゃないし。なんか勝手に選ばれて変な賞押し付けられただけ。そもそもこんな賞があるなんて知らなかったし。」 「…?じゃあ何でそんなに嬉しそうなの?」 「……」 「なんだよぉ…私の顔ジロジロ見て…」 「いや、何でもないよ」 「あー!またニヤニヤして!何で教えてくれないのさ!」 「秘密だよ、秘密。」 「ンァァァ!またそうやってごまかす!」 「はいはい、また今度教えてあげるからね。」 ________________________________________ 「ねぇ、リンちゃん。」 「どしたチビガキ。」 「リンちゃんはさ。やっぱり…人間は嫌い?」 「あぁ、大嫌いだよ。吐き気を覚えるくらいに。」 「なら…なんで一緒に戦ってくれるの?だって、私のやってることってリンちゃんが大嫌いな人たちを守ることだし…」 「…私は人間は嫌いだけど、お前は別。」 「お前の一番好きなものが人間なら、私は好きな人の好きなものまで守りたい。お前がこれ以上大切なものを失って悲しんでる姿なんて、もう見たくない。」 「ふーん、ん?」 「え、ちょっと待って今さりげなくとんでもないことを言っt…って居ねぇ!どこいったし!てかどういう意味で言ったのそれ!?」 _________________________________________ 「なんで私を庇ったりなんて…!早く…!早く血を止めないと…」 「あぁ、クソ…このサングラス気に入ってたのに…てかそれにしても痛ってぇなぁ…」 「動くなよバカ!血がこんなに出てるのに!」 「ハハッ…本当にバカだなぁ、チビガキ。もう私は助からねぇよ。」 「ッ!!……そんなの…まだわからないだろぉ!」 「最後に…耳の穴かっぽじって…よーく聞けよ、チビガキ…」 「幸せになって欲しい…私のことなんか忘れて。幸せに…」 ________________________________________ 「桜さーん、起きてます?」 「んにゃ?…私、寝てた?」 「それでも本当にかつて世界を救った魔術師なんですか…?」 「…ん!失礼な!私はこう見えてマジで強いんだからなぁ!」 「はいはい、じゃ次の任務の説明をするので後で部屋に来てくださいよー。」 「はーい。いきまーす…」 「………」 「リンちゃん…私、守るよ。」 「リンちゃんが…それが例え私と一緒に居たかっただけのためだったとしても…」 「リンちゃんが命をかけて守ってくれた、この世界の人々を。」