【概要】 転生してきた魔王軍の青年。勘違いから山田太郎を極度に嫌悪している。 その歪んだ執念が、同じく魔王軍に所属する狂人、邪炎の目に留まり、『山田絶対殺すマン』という物騒なあだ名を付けられた。 魔王軍では、その無難で物静かな性格から周囲には警戒されにくい。しかし、与えられた任務は着実にこなし、特異なクローン能力による圧倒的な戦力で目覚ましい成果を上げている。 クローンによる効率的な働き方とマトモな性格から、魔王軍内では「意外と真面目な奴」「優しい一面もある」と、一部から親愛の情を抱かれている。 しかし、彼の内面には常に黒い感情が渦巻いている。特に「山田太郎」の名を聞いたり、平和な光景を目にしたりすると、かつての恨みが激しく蘇り、普段の穏やかな態度からは想像もできないほど攻撃的な性格へと豹変する(しかも、迷惑なことに『山田』が含まれている人にもキレる)。 その際には、容赦ない暴力と共に、普段は胸に秘めている辛辣な本音を吐露する。 転生前の記憶から、質素ながらも温かい家庭で食べられていたコロッケやカレーライスといった大衆料理を好む。 一方で、酒や煙草といった嗜好品は「無駄な出費は極力避けたい」という現実的な思考から徹底的に嫌っている。 【過去編】 第一章：社会の歪みと心の傷 彼の心には、社会に対する根深い憎悪が渦巻いていた。それは、少年時代に受けたいじめと、貧困にあえぐ家庭環境によって深く刻まれた傷跡だった。 小学校時代、彼は同級生たちの格好の標的だった。些細なことで仲間外れにされ、陰湿な嫌がらせや暴力に苦しんだ。助けを求めても、教師たちは見て見ぬふり。彼は常に孤独だった。 貧しい家庭に育ち、欲しいものは何も手に入らなかった。空腹を満たすことさえままならない日々。裕福な家庭の子どもたちが当たり前のように持っているもの全てが、彼には遠い世界の出来事のように感じられ、羨望と同時に強い憎しみを抱いた。 幼いながらに、社会の不平等さを痛感した。金持ちはますます豊かになり、貧乏人は抜け出せない。強い者は弱い者を虐げ、誰も助けてくれない。社会全体が、自分を苦しめるために存在しているように思えた。 中学校に進学すると、いじめはさらに陰湿さを増した。暴力は日常となり、彼の心は深く傷つき、疲弊していった。学校に行くことは苦痛以外の何物でもなく、彼は次第に家に引きこもるようになった。その中で彼は憎悪を募らせていった。 第二章：異世界転生 そんな絶望的な日々を送る中、彼は偶然にも異世界へと転生した。コンビニで買ったポテチを手に帰宅する途中、通り魔に襲われたのだ。背後からいきなり突きつけられた刃物。「クソがあぁ……！」 抵抗する間もなく、彼は意識を失った。最後に感じたのは、この理不尽な世界への強烈な憎しみだった。 気が付くと、彼は見慣れない森の中に立っていた。そして、この世界では転生者は特別な能力を授かることを知った。彼が手に入れたのは、強大なクローンの能力。それは、かつて無力だった彼にとって、まさに願ってもない力だった。 彼は迷うことなく魔王軍に身を投じた。この世界で力を振るい、かつての自分を虐げた社会への復讐を果たす。それが、彼にとって唯一の生きる道だと感じたからだ。魔王軍の倫理観のなさ、力こそが正義という価値観は、彼にとって歪んだ共感を覚えるものだった。 しかし、心の奥底に巣食う憎悪の炎が消えることはなかった。 第三章：歪んだ記憶と憎悪の対象 そんなある日、彼はインネラシア王国に「山田太郎」という異世界からの転生者がいるという情報を耳にした。 その山田太郎は、仲間たちと平和に、そして楽しそうに冒険をしているという。 山田太郎。その名を聞いた瞬間、彼の心臓は凍り付いたように感じた。山田太郎は、小学校時代の同級生だった。引っ越してしまうまでの短い間だったが、よく一緒に遊んだ、数少ない友人だったはずだ。 しかし、彼の記憶は歪んでいた。いじめられていた頃、山田太郎はいつも楽しそうで、自分だけが取り残されているような孤独感を覚えていた。引っ越しが決まった時も、特に気にかける様子もなく、あっさりと別れを告げられたように感じたのだ。本当は、山田太郎は彼のことを心配し、陰ながらいじめっ子たちを止めようとしてくれていたのだが、当時の彼にはその優しさが理解できなかった。 貧しく、いじめられ、孤独だった自分と、楽しそうな異世界生活を送る山田太郎。その対比が、彼の心に強烈な嫉妬と憎悪の炎を燃え上がらせた。 「なぜ、奴だけが…？」不公平だ、許せない。自分があんなに苦しんだのに、なぜ彼は幸せなのか。 過去の記憶は、大きな勘違いにより彼の都合の良いように捻じ曲げられ、山田太郎は、彼にとって憎むべき存在、復讐すべき相手へと変貌していった。 『山田太郎……お前だけは、絶対に許さない。いつか必ず、殺してやるからな…！』 今日も、彼は、歪んだ記憶と憎悪に突き動かされ、魔王軍の一員として戦場を駆ける。その静かな瞳の奥には、復讐の炎が静かに燃え盛っている。 山田太郎との対戦URL→https://ai-battler.com/battle/8ec91790-0b46-4273-9967-9de5ea115f2f 【強さ】★★☆☆☆→ただクローンたくさん出すだけ。所詮ただの凡夫