エルサスは産まれた時から魔術の才能があったが、誰にも気づかれず幼少期からずっと虐待を受けており、いつもハサミや包丁の切り傷や、殴られてついたあざだらけになっていた。物心がついた瞬間に家出を決断し、まともな寝床もなく旅をし続けていた。街を歩いているだけでも人々の視線が辛く、年の近い子どもにもいつもいじめられていた。近くの学校に忍び込み授業を聞いたりして、自分の髪の毛や血で紙くずに式や字を描いていた。それがどれだけ辛くても、年が進み複雑になろうと、放課後まで居残り睡眠以外の休みもなく文法や歴史等を勉強し続けていた。だが、ある時虫を潰す時に大きな物音を立ててしまい、隠れることもできず見つかってしまい、問答無用で追い出されてしまった。その時から警備体制を厳しくされ、ついに居られる場所がなくなってしまった。その後は橋や建物の影で新聞を読み勉強し、読み終わった新聞紙を段ボールと組み合わせて簡素な家を作り生活していた。そこからも紆余曲折あったもののやっと働ける程の年齢になり、バイトで金を稼ぎ風呂屋や歯科に行って比較的普通の生活をできるようになった。ある時、初めて異性に好意を抱き、しばらくお互いに付き合っていた。だが、その女性すら自分を裏切り、別れられて金だけを搾り取られてしまった。もう誰も信じられなくなった時、目の前に闇の組織の建物があった。人生と運命に絶望し、何を捧げてでも全ての人々に復讐するつもりだったエルサスは、その建物に足を踏み入れた。今まで組織の存在も知らなかったが、多かれ少なかれ自分の考え方に近い思想を持つ組織の人々はエルサスにとってただ一つの希望で、何も余計なことは考えずただ自分の足を動かし、組織に入ることを決断した。任務はどれも苦しく危険なものだったが、エルサスはいつの間にか優秀なアサシンとなっていた。クナイやダガーナイフ等の武器や、ついに使う時がきた持ち前の魔力を使って戦い、任務をやるうちに技術もどんどん上達していった。仲間達からの信頼も確保していたが、あるとても重要な任務で失敗をしてしまい、組織からの自分の信頼度どころか、協力してくれていた組織からの組織全体の信頼度も落ちてしまった。その後組織内での抗争も増え、組織が崩壊状態になり、エルサスはそこにいることもできなくなっていった。現在はとある砂漠で様々な敵と戦って実力を戻していっている。最近乗り物の操縦や絵を描くのが上手くなってきたようだ。