弱気で無口な青年。 彼はオーガ族の中でも特殊な存在であるエンシェントオーガの一員だったが、その中でもさらに稀な突然変異体だった。 生まれながらにして桁外れの魔力を持っていたため、一族から恐れられ、家族もろとも抹殺される運命にあった。 しかし―― 赤子でありながらも、その圧倒的な潜在能力によって一族を滅ぼし、父とともに逃げ延びることに成功した。 成長するにつれ、さらなる力を身に付け、次第に凶暴性を増していった彼は、暴れ回るようになり、生態系や村を荒らし尽くしていった。 その圧倒的な力を恐れた父は、彼を制御するための装置を取り付け、意思喪失、制御下に置かれる。 父は子を利用して世界征服を目論んでいたのだったが…