え〜…あ〜…こんにちは〜… タアサアイですけども 私は…2-C担任の新任教師で…担当教科は…生物です 個人スキルは「紅の雨」という…とても危険な物で… あはは… ──────────────────────────────────── 彼女の元々の個人スキルは「心声」声からその人の思っている事が分かるという個人スキルだ 彼女には幼馴染が居た 名前は「ユールド・レリック」 ユールドとタアサアイはいつも仲良く遊んで居た 水を掛け合ったり、泥団子を作ったりと色々 少女らが十二歳くらいの頃、タアサアイは術中に嵌められた 少女らがかくれんぼをしていた時の事だった タアサアイが草むらに隠れた時一人の男が現れた タアサアイは目の前がぐにゃあと曲がった ユールドの「もういいかーい!!」という無邪気な声に気づかずにその場でふらついた 男性はタアサアイをそのまま担いだ タアサアイは抵抗を許されなかった 何も考えれなかったのだから 男性はそのままタアサアイを誘拐 タアサアイが目覚めた時にはボロっちい小屋に居た タアサアイは口枷を咥えさせられていて手足も縛られていた 男性の言葉から感じてる感情は── ──性欲だった タアサアイは直感的に恐怖を感じた 助けは期待できない、あと数秒でヤられるという所だったから タアサアイは泣いた だが、泣いても状況は変わらないし声も出ない ただ、目の前のクソ野郎のボルテージをあげるだけだった タアサアイが誘拐されて3日後秩序を取り締まる人達が来た タアサアイは泣き崩れもう目に光を失っていた 「アイちゃん!何をされたの!!」ユールドの心配そうな声が聞こえた タアサアイはそれに笑って答えたが、目どころか口すら笑っていなかった タアサアイはそれから外に出るのが怖くなった ユールドは毎日通ってくれたが、タアサアイはユールドを失うかも知れない そんな恐怖があって、ユールドと立ち話をすることは合っても二度と遊ぶことは無かった ──────────────────────────────────── タアサアイとユールドは同じ「魔法使育成専門学校」に通っていた もう卒業の季節 タアサアイとユールドは幼少期の頃よりも仲が深まっていた タアサアイは教師に、ユールドは冒険者にと足を進めていた それは何でもない1日の事だった タアサアイはまた誘拐された タアサアイは何気に自分の不幸体質を呪っていた そこは昔見たことある小屋 あの変態に犯された部屋 そしてあの時と同じ様な状況だった しかしあの時とは違う タアサアイも魔法を使いこなせる程魔力器官が成長していた しかしタアサアイの魔力は全て手錠に吸い込まれた その手錠の主成分はデジリウムだった デジリウム鉱石は魔力を流す働きがある そしてタアサアイの個人スキルは攻撃的な物ではない タアサアイはまた術中に嵌められてしまった タアサアイはトラウマを思い出し、必死に助けを求める しかし連絡手段のスマホは奪われ、口枷もちゃんとされている タアサアイは勿論成すすべがなくなった タアサアイは再び強姦された 何故自分だけこんな目に遭うのか 何故他の人は狙われないのだろうか タアサアイが後で聞いた話だが、狙った理由は「一番良い女だったから」 タアサアイは再び心を閉ざすようになった ──────────────────────────────────── タアサアイは教師になる為に大学に ユールドは冒険者としてそこそこの成績を残していた タアサアイは大学で一人も友達ができなかった ユールドと両親以外を信用していないからだ ある時ユールドのお誘いで一緒に魔物の生態調査をすることになった タアサアイは魔物たちの声を聞いて敵意が無いか確認する役目だと聞いて気軽に承諾した 兎の様な魔物、猪の様な魔物、狐のような魔物、様々な魔物の声を聞いた どれも敵意は無かった 調査は終わり、あとは帰るだけの時の出来事だった ユールドの右腹部に熊の魔物が噛み付いた ユールドは悲鳴を上げ、返り血がタアサアイに付着する タアサアイの目の前が真っ赤に変色した ユールドは突然の事で思考が止まった タアサアイはユールドを助けようといち速く動いていた タアサアイが熊に火の魔法で一撃いれると 熊は怯み、噛みつきを辞めたがユールドの右腹部はポッカリと穴が空いた ユールドは最後の力を振り絞り、目の前に熊を移動させ、一撃 熊はそのまま塵と化した タアサアイは悲しみと絶望、両方の想いが思考を支配しあっていた ユールドは自分はもう長くないと察し最後にタアサアイは言葉を残す 「私が死んでも…希望を失っては行けない…!君のこれからの運命は…きっと…良い物になる…!この言葉を…胸に然りと刻むんだ…!」 ユールドは力尽きてパタリと倒れる タアサアイは運んだ、ユールドを タアサアイは運んだ、街の協会まで タアサアイはユールドが生き返っても異形の姿だと聞くと素直に葬式に参加することにした タアサアイは思い出したユールドの言葉を タアサアイは突然人々の声から感情が聞こえない事に気づくと同時に、紅色の雨が降る 紅色の雨はタアサアイには当たらず、人々に当たった 殆どの人が倒れ、失神した