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【惨劇のディアボロス】神殺しのブラッド

かつて聖女と共に悪しき神々から人々を守り、世界を救った英雄。しかし、神々はブラッドの栄誉も愛も絆も決して許さず滅んで尚、人々を永劫の呪いで戒めた。 悪しき神々が撒いた災いは全てブラッドへと収束し、認識を歪められた人々は彼を恐れ憎んだ。それを悲しんだ聖女は彼の呪いを自身へと移そうとするが、彼が拒んだせいで呪いは異質に歪みブラッドは世界の理から消え去り、聖女と呪いだけが残る。 聖女は嘆き悲しみ、呪いごと命を絶とうとするも呪いは聖女の死を許さず、彼女に永遠の命と災いを与えるのだった。 かくして、ブラッド達の英雄譚は歪にねじ曲がり、人々の心には惨劇のディアボロスという畏怖の象徴だけが根付き語り継がれることとなる。 しかし、彼はまだ生きていた。世界の理から外れ、人々から世界から認識されず呪いは彼が死ぬ事も許さない。だが、千年以上の時を生きながらも、人間臭さを捨てきれず無惨に理不尽に死んでいく者たちに対しては、未だ達観した目を持つことが出来ないでいる。 ブラッドの白い腕には決して消えない数多の傷があった。自分を大切に思ってくれていた人々と愛する人を気が狂いそうな年月で忘れない様に... あの寂しがり屋の、ホントは泣き虫で強がりのおてんば娘を絶対にひとりぼっちにしない為に。 ルシャナハート いつかの再開を願って...