「十二人十二色」2色目 next:黄色く輝く流れ星 https://ai-battler.com/battle/68747cf2-720b-467d-9896-f6daa327c05b Health of Hearth 解説(考察を生き甲斐としてる人多分頃すマン) ・Hearth [(US) hɑ́rθ | (UK) hɑ́ːθ] 暖炉前 暖炉の床が、部屋の中に張り出している部分。 〔比喩としての〕家庭(生活) 《冶金》〔高炉の〕炉床 《冶金》〔反射炉の〕火床 ・Petrol [pétrl] ガソリン ・Potato masher ポテトマッシャー ジャガイモを押しつぶす調理器具 柄付き手りゅう弾 ・Immolation [ìməléiʃən] 犠牲となること Self-immolationはしばしば政治的、あるいは倫理的な抗議として特に言論の自由の無い、または制限されている状態下で行われる。 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E8%BA%AB%E8%87%AA%E6%AE%BA ショートストーリー ハルスはとある国に住んでいた普通の無能力(だったはずの)少女 遡ること数十年前、世界中を巻き込んだ戦争は終盤を迎える ある日、日本という小さな一つの国が急激に全ての国に侵攻し始めた 大きな十数個の国の陣営もたった一つの小さな国に服従させられて行った 当時ハルスが住む地域は多数の非戦闘者が集う地域だった そこで戦闘能力を持たないハルスの家族は食料となる様々な作物を育てていた 人参や馬鈴薯、麦だけでなく稲や南瓜などとても多くの作物を育てる大きな農園だった 能力者同士の戦いというのもあり蘇生が発展していたため すべての国を通じて死者はかなり少なかった。 あの"時"が来るまでは… いつも通り農業を行うハルスに届いた通知は 「部隊の人員が全員死亡した」 耳を疑う情報に少しづつ驚愕と恐怖が街を包み、続いて 「この地域を次の戦場にする」 ハルスは泣いた 先祖が作って、広げて、育てたこの農場 これから受け継ぐ筈だった大切な場所 それを失った 翌日、やってきたバスに家族全員で乗り、振り返ってしまう その農場は既に地雷だらけになっていた。 避難シェルターの生活は散々だった 新鮮な食べ物は勿論食べれないし 腐ってても我慢して食べて それでもハルスはなんとか耐えていた しかし、悲劇はここでは終わらない。 さらに翌日、ハルスの両親も戦場に連れていかれた ハルスはまた泣いた また大切なものを失うかもしれないと 叶わないかもと知っていても約束する 「絶対帰ってきてね」 両親が戦ってる間、ハルスは小規模な畑を作っていた じゃがいもしかないが、腐った食べ物などを肥料にし、避難所の人達の食料の足しを作った 感謝が飛び交い、 …ハルスはまた大切なものを作ってしまった 部隊が戻ってきた ハルスは恐怖に押し潰されて今にも気絶してしまいそうだったが、耳を澄ませた 「部隊に死者は出なかった…」 はっきりそう聞こえた が、期待とともに駆け寄ったハルスは次の瞬間崩れ落ちるように倒れた 殆どの人員は背中の神経を完全に破壊され、ハルスの両親はなかでも重体。意識が戻ってくることはないだろう。 ハルスはさらに泣いた でも、大切なものができたから 守られる側だった者に守りたい者ができたから まだ立て直せた 畑は少しづつ大きくなり、やがて貴重な食糧源となった ただ、過半数は部隊のためと取られてしまうが、それでも皆の腹はギリギリ満たせる そんな彼女にも ついに徴兵の命令が来る。 残った中では年齢が上だった彼女 ハルスは畑の管理の全てを緊急で幼子に教えるためにこっそり部隊から一瞬だけ抜け出す そこで見てはいけないものを見てしまった その国の支配者だけが贅沢をしていた 乾ききった顔で部隊にこっそり戻る バスに乗って戦場へ向かう バスはかつての農場の横を通った そこにはもうじゃがいもすらない悲惨な凸凹になっていた 涙はもう乾いてしまっていた 戦場に着いた 日本の部隊が見える 一番前には2人、その後ろに数十人 やはり小さな国だから小さな部隊、されど強いのだろう 身構えていたら日本の部隊の先頭の深緑色の髪の渋いおっさんが口を開く 「これ以上犠牲を増やしたくない。諦めてくれ。君たちの国さえ停戦要求してくれればこの忌々しい事態はようやく終わるんだ。」 ハルスは他国語が苦手と噂されていた日本が自国の言語をペラペラと喋るのに驚きつつも これが騙してるようにも煽ってるようにも見えずただ善意で言ってるように見えた すると、ハルスの部隊のリーダーが言った 「支配者の命令だ。何が何でも服従するなと命令された。停戦は断る。」 ハルスは少し朦朧とした意識で悟った 「私が失い続けたのはあの独裁者のせいだったんだ」 ハルスはどうすることもできず自身の無力さに泣き…いや、もう涙は出なかった せめて守りたい最後のものを守るために… 戦場は元市街地。ハルスは気配を消し、近くにあったガソリンのタンクを持つと、もう流れなくなった涙の代わりのように顔いっぱいに浴びた 全員が困惑しつつもハルスだけが動き、フラフラとリーダーに近づき、 マッチを擦って飛びかかる せめてもの抵抗だった 燃える視界には走馬灯 覚えてる筈のない、生まれた時の記憶 ``` 『寿命まで健康に生きてほしいからヘルスって名前はどう?』 『安直すぎるかも?少し変えてハルスとか良くない?』 『めっちゃ気に入った!大好きd…』 ``` ハルスの最後の一滴の涙は 燃え盛る炎で消えていった いや、この話はまだ終わらない。 ハルスの意識は逆にはっきりとしていく リーダーは燃え尽き倒れたが ハルスは一歩ずつ踏み出していく そして何故か日本の部隊の全てが視えた 「彼らを信用していい」 「逆に静は精神が壊れる前に救わなきゃ」 先頭の深緑の髪のおっさんは静という名前らしい 突然、ハルスは味方全員を燃やした 静のFatalStrikeで神経がイカれるよりかはマシだと判断したから 「静さん、いきなりすみません」 「この国の独裁者を**しましょう。」 静が「そこまではしなくていいだろう」と思う前にハルスはまた喋りだす 「そこまでしなきゃいけないんですよ」 「私の親をあんなにしたのだから協力してくれますよね?」 半分脅しによる強制的な協力要請 それでも静は「この戦争を終えられるなら」、「一生直接手にかけたくない」という考えはよぎるが、 ハルスはまだ喋る 「私があの豚に直接手をくだします。あなたは私たちを倒したように振る舞えば良いだけです」 静は察した 何事もなかったかのように歩き出し、ハルスは撤退するふりをして救護班と一緒に帰った ハルスはリーダーの代わりに国の支配者に報告をしにいった 「私以外の部隊は全員燃やされて気絶、リーダーは死んでしまいました」 支配者はキレて机の上のじゃがいもをハルスに投げつける ハルスはもう怒らない。ただ冷静に機会を待っていた しかし、ハルスは気づいた 静が近くで隠れていることに 「(あぁ、そんなことしなくてもいいのに…)」 支配者はFatalStrikeによって死亡した 気配を再び表した静は安堵と精神崩壊で虚ろな瞳で呟く 「嬢ちゃんの手は汚さないよ…」 戦争は終わった その戦争は勝者は居ない、と言ってもいいだろう たった一つの国を除いて、全ての国が停戦要求を行ったからだ もちろん日本が終わらせた張本国だが、 日本は勝利ではなく停戦とした 戦争によって一つの国だけが滅んだ その領域は協議のもと、日本のものとなった ハルスは今は日本に暮らしている あの農場も今はじゃがいもだけなら育てられるくらいには復活した また、あの時得たその力を良き事に使うため、警察の資格を得て、魔法少女になった でも、 ハルスは魔女の力を持ってしても守りたかった者達の回復は行えないままだった 守りたかった者達が増えないよう、あの親の仇のようになるため、今日も今日とでPetrol。