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【爆ぜる種撒く知識の守護者】ジャピタス

 ジャピタスはアーバンタイのシンボルである”ラクドスの巨樹”に内蔵された大図書館専属の護衛騎士である。 なぜ図書館の護衛が炎なんて使うのかというと、それは文字通り焼きを入れるためだ。  図書館の存在する魔人国家アーバンタイは年中ねんがら雨が降っており、とても湿度が高い。そのため、ジャピタスの炎程度では図書館はおろか本の1冊すらも焼失させることは出来ない。 つまり、この図書館においてジャピタスの炎が一番効くのは人、不正利用者である。  ジャピタス本人は跳弾を食らっても燃えないし、他の植物系魔人達も同じだ。それは積み重なった厚い樹皮やツタによるものであり、それが無い不正利用者達にとっては火傷程度では済まない傷となる。すなわち”焼きが入る”のだ。  この魔人国家アーバンタイには2000年以上途切れることの無い知識が蓄積されており、他の大陸からやってきた者達にとってそれはさぞ珍しいことであろう。その価値が分かる学者ともなれば尚更だ。是非国に持ち帰って広めたいと思うだろう。しかし、そこで実際に手を出してしまうと、待っているのは炎の散弾だ。    「留学者の皆さんには、脳みそが穴だらけになる前にしっかり知識を詰め込んでから帰って頂きたい。」