【図書館接待後】 ぐっ………あぁ、手酷くやられましたね… これは、まぁ…こんな事…いつも覚悟していましたし… 何ならこの前も見えない状況でよく此処まで生きれましたよ。 …さぁ、私ももう長くは無いはず。早く…今回の案件の報告を協会に… …………… ……誰ですか、貴女は? 生きたくないのか…。ですって? えぇ、まぁ多少はそう思っているのかも知れません。 なんせ、自分でもよくわからないのです。 私はただ支部長…セルマが恐ろしくてただ動いていたのですから。 今も、セルマの為に報告を………。 ………。 えぇ、貴女の言うとおりかも知れません。 そうですね、私は生きたかったのですよ。 此処に来たのも、今までどれだけ暴力を振るわれようとも大人しくセルマに従い 着々と任務をこなしてきたのも…全部死にたく無かったからです。 ……でも、違う。 私はただ生きたいのではありません… 誰かの為に生きたくはありません。 …誰かの為に生きると言う事はつまりその方に存在意義を押し付けると言う事ですし…。 ………。 そう、今までずっと苦労してきた自分のため、どれだけ血を流しても報われなかった自分の為… 生きるんです。 私は貴女に生きろと言われて生きたくなんてありません。 ただ、最後くらいは…自分の意思で足掻いて、これまで苦しんできた自分のために… 生きていくんです。 だから、貴女の助けなど必要ありません。 私は私の力で生き抜いてみせるので。 ________________________________________ ……この刀の向かう先は私が決める。 誰に定められるもでもない…誰に縛られる物でもない …死は皆平等に訪れる…… だが、死が平等であると言うのであれば、 反対に生も平等である…誰もが他人に生きる権利を握られる事はない… だから生き抜くのだ、他の誰でも無い自分のために………。